レース展開での不利があった馬を見つけていきます
レース展開での不利は5パターンに分けられます
今回の記事はその1パターン目をお伝えします
レース展開で不利のある馬達の選択基準
レース展開で不利があり、内容のある競馬をしたにも関わらず、惜しくも負けた馬、そういう馬をこれからピックアップしていくのですが、いくら内容のある競馬をしたといっても、あまりにも勝馬から離されてゴールした馬をセレクトしてもそれはゴミの山になります
なので、足切りをしないといけません
その足切りの基準は勝馬から1.2秒まで負けた馬達となります
前走の負けが1.2秒、そこが次走馬券になるかならないかの分かれ目になります
そうするとかなりの馬がこの基準をクリアしてしまいますが、ここから5つの選択基準を紹介します
- スローペースで1番の上がりタイムで差してきた馬
- ハイペースで前崩れの展開で逃げ、先行し再先着した馬
- 道中後方で捲って脚を使いながら、直線粘った馬
- 道中包まれたりして、位置取りが下がってしまったのに、もう一度差してきた馬
- 道中前が閉まったり、躓いたりしてしっかり追えなかった馬
これらの馬達を、毎週のレース結果からセレクトして、競馬ブックオンラインや、JRA-VANの注目馬に登録します
そうすることで、注目馬が出走したら、通知がありますので買いそびれる心配はありませんし、勝負レースが自動的に決まります
今回の記事では1番目のスローペースで1番の上がりタイムで差してきた馬を解説します
スローペースでの流れでの不利とは?!
競馬新聞でもそうでし、レースの解説でも記者の方が、「今回のレースはスローペースで先行馬に有利な流れでしたよね」というコメントをよく見かけます
何となく、「あー、そうなんだよなあ」と深くこのことを考えなかったりますが、改めてスローペースでの展開上の有利、不利を考えてみます
テレビでも100メートル競走を見ると、最初から最後までほぼ全力で走っています
しかし、マラソンなどは道中の駆け引きで、途中からグンと前に出て行ったり、それを追っかけたりしてレースの中に強弱が存在します
競馬も同じで、短距離ではハイペースになりやすく、長距離ほどスローペースになりがちです
スタミナに自信のない馬は、できるだけ道中折り合いをつけるために前に馬を置いて後方待機というシーンはよく見かけます
なので、結局ゴールを1番先に到達すれば良いので、最終的に直線で一斉にヨーイドンで、瞬発力勝負になり易いです
そのため4コーナーでの位置どりが大事となり瞬発力に欠ける馬でも前に行っていればそのまま流れ込んで、上位を占めるケースが多いです
その時に、1番の上がりタイムで差してきた馬というのは、当然瞬発力に優れていた馬で、ペースが少しでも早ければ、差し切ったり、馬券になる可能性があります
今でこそ、JRA-VANでの馬柱を見ると、上がりタイムの上位3頭にわかりやすく上から赤、オレンジ、ブルーと色付けしてくれているのでわかり易いように、いろんな方がこの上がりタイムに着目していて、それだけで人気になったりしますが、この書籍発刊の1995年当時は、そういうことにフォーカスされておらず、結構これで万馬券を取れたものです
ただ、闇雲に、上がりタイム上位の馬をセレクトするのはお辞めください
ハイペースで前崩れの展開のレースで、後方待機して漁夫の利で勝った、もしくは上位に来た力の無い馬を買うことになってしまいます
その典型的なレースを一つ紹介します
みなさん、覚えていらっしゃるでしょうが、アーモンドアイが圧倒的な人気の中馬群に沈み、リスグラシューが豪快に差し切った2019年の有馬記念、私が十数年振りに競馬に復帰したレースです(笑)
リスグラシューが上がりタイム1位、先週天皇賞春を勝ったワールドプレミアが上がりタイム2位、サートゥルナーリアが同じく3位というレースです
5馬身差ぶっちぎり、リスグラシューが強い!!という印象しかない有馬記念ですが、実際どうなのでしょうか?
ここでラップタイムを紹介します
JRA-VANのラップタイムでは前半3ハロンのタイムは推定になりますが、35.1秒、15番アエロリットが大逃げして芝1600でもハイペース認定されるような超ハイペースを叩き出しました
当然人気していたアーモンドアイは早めに仕掛けて行って、体調も万全ではなかったのでしょうが8着に沈み、後方待機していた3頭が漁夫の利で上位に来たレースだと考えてます
これだけのハイペースでなければ、これだけの着差はありませんでしたし、私は仮にペースが緩んでいたらフィエールマンが勝ち負けしていたのではと思います
実際、この後、天皇賞春を2連覇、距離が合わないと見られていた天皇賞秋を豪脚で2着、有馬記念も勝馬と差の無い3着でした
このレースの2、3着馬であるサートゥルナーリアはG1では勝ち負けならず引退、ワールドプレミアも、天皇賞(春)まで勝ち負けできませんでしたし、実際今回の天皇賞春は、格落ちのメンツ感が否めません。有馬記念で、今回のメンツが出走していてもこれだけ人気していたでしょうか?
と書きましたが、実は天皇賞(春)ではワールドプレミア買いましたけどね(笑)それについては、実際のスローペースでの選択例として紹介します
上記の例からもスローペースの中で、上がりタイム最上位の馬をセレクトするのがルールです
最近はこういう馬が人気すると書きましたが、あくまで人気は最近の着順によるものがほとんどです
後は、クラシック戦線を戦っていた3歳、4歳馬が条件戦に出てきていたり、条件戦を連勝するなどの素質馬達です
1番の上がりタイムを出せるほど、瞬発力があるのに、着順が悪かった馬が狙い目なのです
このスローペースのパターンをこれから略してSパターンと呼びます
Sパターンの選択例(2021年日経賞のワールドプレミア)
前述しましたが、ここで実際のSパターンの馬をレース結果から実際に選択してみます
みなさんの記憶にも新しい天皇賞・春を制したワールドプレミアですが、内容のあるレースを直前の日経賞でしていました
その日経賞のラップタイムを見てみましょう
赤で囲っていますが、ペース判定はスローペースとなってますよね
この場合は、Sパターンですので、上がりタイムの1番早い馬を選択します
そこで、日経賞のレース結果を見てみます
その日経賞のレース結果は以下の通りです
1着はウィンマリリン、2着はカレンブーケドール、3着はワールドプレミアでした
この中で最速の上がりを出したのはカレンブーケドールと、ワールドプレミアこのように2頭同じタイムを叩き出した場合は、2頭選択します
ちなみにカレンブーケドール、ワールドプレミアが赤字になっているのはJRA-VANで注目馬として登録しているからです
見分けられるように馬名が赤字になります
このSパターンは簡単に選択できますよね
ただし、注意点があります
条件戦でそのクラスで勝ち負けできない馬が、後方待機であわよくば着を拾えれば良いと、突っ込んできて良い脚を使うことがあります
かなりの老齢馬であったり、今までの戦績を見て、全く歯が立たないなと思ったら、選択不可にしても構いません
そこの見極めが最初は難しいかも知れませんが、実際にその馬が出走するレースの時に取捨選択しても遅くは無いので取り敢えず選択するのも手です
競馬は、基本先行馬が有利ですので勝ちたい馬は前に行きます、気性的に前に行けないという馬も居ますし、ハナから勝負にならないのでおしまいから行く馬も居るのも事実なのでそこは頭に入れておいてください
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